ネットショップの開業
今の時代にビジネスの成功の基盤となるのはオンラインでの存在感です。ここで、どのようにネットショップウェブサイトを作成していけばいいかについてご紹介します。
ここ数年、オンラインショッピングは急激に成長しています。OECD (経済協力開発機構)によると、 アジア太平洋地域では2020年の第一四半期のみでオンライン注文が70%増加しました1。ここでは、従来の実店舗ビジネスを拡大するにしても、新しいビジネスを一から始めるにしても、ビジネス規模を拡大し発展させるために、ネットショップを開始すべき理由と方法についてご紹介します。
オンライン展開の必要性
優れたデザインの、効率的に機能するネットショップを運営することで得られる様々なメリット:
- 顧客リーチ:目標とする規模によりますが、世界の市場でビジネスをおこない、世界中の顧客とつながる可能性が得られます。
- 信頼性:顧客がお客様の商品やサービスについて聞いてもインターネット上で見つけることができなければ、ビジネスは時代遅れの印象となってしまいます。そしてウェブサイトを運営するライバル会社が代わりに顧客をさらってしまいます。逆に、お客様が明確で、魅力的で、見やすい,、他社よりも優れたウェブサイトを運営していたら、顧客トラフィックは高まるでしょう。
- ブランド構築:周囲の商品に埋もれてしまうような場所で自分の商品を売るのと違い、自分のウェブサイトがあればブランディングや広告が思いどおりにおこなえます。あなたのウェブサイトを初めて訪れる顧客に、これからも選ばれるような魅力的で忘れられない印象を与える機会となります。また、顧客がオンラインアカウントに登録したら、提供されたデータから、性別、年齢、地域、交際ステータス、その他の詳細の貴重な情報が得られ、データ分析に利用することもできます。また、同様に購買決定などの指標を見ることで、購買行動を追跡でき、的を絞った個別のメッセージやキャンペーンを送ることもできます2。
- オンラインコミュニティ:顧客の様々なSNSチャネルへのフォローを呼び掛け、レビューや写真を共有することで、ブランドロイヤリティが構築されたり、今後のマーケティングに役立つ詳細情報が得られます。
- スピードと便利さ:顧客は時間を問わず、家から快適にオンラインで買い物ができます。したがって、ショップに販売員が必要なくなり、どこからでもビジネスをおこなうことができます。
- 価格:ビジネスを完全にオンラインでおこなうと、実店舗運営コストがすべて削減でき、その分商品の価格を下げたり、商品の幅を広げる可能性も出てきます。
- 海外市場の拡大:ウェブサイトがあれば、内容を地域に合わせて調整することで、新たな市場に簡単に進出していくことができます。
- 支払い:定評のある効率的なオンライン決済サービスを使えば、通貨に関わらず、顧客にオンラインでの決済方法に幅広い選択肢を提供することができます。ペイパルは支払いと受け取りを素早くスムーズにおこなうために作られたサービスです3,4,5。
隙間市場を特定し決定
完全に新しい事業を設定するとしたら、何を選びますか?既に興味があるものや良く知っているものに関連したビジネスを選ぶのではないでしょうか。多くの人は、今まで家族や友人にプレゼントしたり売ったりしているうちに、一般向けに販売したくなった手作り小物などからビジネスを開始します。ライティング、グラフィックデザインから秘書業務、ITスキルなど、様々な芸術的、事務的、技術的スキルがサービスとなってオンラインで販売できます。さらにオンラインコンサルティングや、得意分野の教育のコースも選択肢として、1対1および/またはYouTubeなどのチャネルを使って提供することができます。インターネットはオンラインビジネスへのアイディアで溢れていますが、自分が持っているスキルやリゾースに適したものを見つけることが重要です。
おそらく、直観に反して、誰も始めていないことが必ずしも成功につながるとは言えないかもしれません。あなたは次のマーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスク、ジャック・マーかもしれません。あなたのアイディアが市場に出ていないならば、その可能性はあります。よって、市場で成功している商品やサービスを調べ、そこで自分の入り込む場所を見つけることが最良の策でしょう6。
利益になるかもしれないというアイディアが決まったら、そこで真剣に準備をするのです。以下はその際の留意事項です。
リサーチ: 分野を徹底的にリサーチし、その後もう一度見直します。どんなに開始と運営に興味があっても、思わぬ落とし穴を避けてビジネスの成功の可能性を最大化するには、細部に至る事前調査が鍵となります。
市場調査:市場について調べていますか?潜在的な顧客はどういった人々ですか?提供する商品やサービスが隙間市場に向けたものとして、ターゲット顧客について把握していますか?あるいはむしろ一般的な商品で、幅広い検索から獲得する顧客ですか?性別、年齢、グループ、教育レベル、地域などでターゲットを絞っていますか?圧倒的なグローバルリーチを誇るFacebookは、どういった人々があなたが提供するものと同種類の商品を購入しているかなど、多大な詳細情報を提供してくれます。それらのページから理想的な顧客プロフィールを練り出し、ビジネスを始めることができます7。
提供する商品やサービスの価格帯を決めていますか?開始する前に市場調査の専門家に予備調査を依頼したり、クラウドソーシングウェブサイトをチェックして、あなたの将来の市場に関する評価を調べてみることもできます。
合法に運営:自分が提供する商品に関する制限など(特に海外展開する場合)、法的条件を確実に満たさなければなりません。
フルフィルメントの方法:注文品を倉庫から顧客に届けるまでの一連の作業の方法のことです。したがって、たとえば有形の製品を売る場合、それらを保管する場所と配送する方法が必要になります。代わりに、自分で保管することなく、卸売業者や製造業者などの第三者から購入する直送モデルを利用して、配送プロセスを任せることもできます8。
あえて異論を唱える:新しい事業の成功の可能性を前向きに考えることは大切ですが、その障害となるものについては、断固とした判断をおこなわなければなりません。リサーチをおこない、ビジネスの進行を阻むようなすべての落とし穴について把握し、回避する方法を見つけることです。
ビジネスプランを作成:ビジネスプランは、ビジネスについて、利益を上げる方法、将来のビジネス発展に向けた経営計画を要約したものです。実行可能で規則性のある、具体的な目標を設定することで、売上およびその他の目標を達成できているかをいつでも確認できます。進歩は継続的なものでなければなりません。ビジネスプラン作成に必要な要素:
- 提供する商品および/またはサービスを含むビジネスの詳細;必要人材、もしあれば見込まれる顧客;競合他社分析;他社に差をつけるためのUSP (ユニーク・セリング・ポイント)。
- 売上高、見込み利益額、投資利益率などの財政目標。
- 財政要件:初期資本金 (融資の担保詳細) と進行計画。
- マーケティングと売上計画 (下記参照)。
- ビジネスの法的地位 – 個人事業主、共同経営会社、有限会社等9, 10, 11。
市場計画を考案:市場調査をおこない、確かな顧客の理想像が描けたら、提供するものにもよりますが、FacebookやLinkedInなどのサイトでSNSコンテンツを織り交ぜて使うと、商品やメッセージが彼らの目に届くようになります。ここから達成したい目標を設定し、その結果を定期的に確認します。
- SNSを利用して訪問者をあなたのサイトへ導きます。しかし、重要なことは戦略に適ったメッセージのみを送ることで、ブランド認知度の構築や最終的ば売上につながらない情報に時間、言葉、画像を費やさないようにします。
- 他者と共同キャンペーンをおこなうことで双方が恩恵を受けるようなコラボレーションもあります。同様に、誠実なインフルエンサーもブランドの注目度を大きく高めるでしょう。
- SNSに最新情報を投稿し常に人々の関心を引きます。興味深く適切な抜粋などを見つけて共有します。フォロワーから返答を引き出すような質問を投げかけ、会話を継続させます。コミュニティーイベントを開催し、多くの画像と共に記事にします。コンテストをおこない景品を提供します。フォロワーや顧客を、単なる商品の購買者ではなく、熱意あるコミュニティーにします。SNSを使うときに、さりげなく販売につながる投稿をします。
- 商品画像を見せて実際の良さを伝えます – 常に商品を最も魅力的で印象的な方法で表示します。適切な箇所でユーモアを加えるのもいいでしょう:センスの良いものに限りますが、うまく狙ったジョークにより口コミで素早く広がったり、一般のチャネルの影響力をはるかに超えてブランド認知度が高まるかもしれません。
- 素早く共感力のあるカスタマーサービスを提供します。質問や苦情への回答が遅れることで、他者への忠告のような厄介な不満だけを残して買い物を止め、顧客はサイトを離脱します。
- 集めたあらゆる情報は、顧客データやフィードバックとして活用すべく、将来のビジネス発展のために分析、利用します12。
KPIの結果の測定法
KPIとして知られる重要業績評価指標は、様々な領域での目標達成のための業績評価の方法を意味します。この指標は、個人事業主から多国籍企業の各部署まで、ビジネスで広く用いられています。自分のネットショップの進歩状況に関する情報を集めるには、具体的な目標と、それらをエビデンスに基づいて測定する方法を設定する必要があります。各KPIが意味を持ち、数量化できる結果をもたらすこと、また設定したKPIがビジネスの発展を継続的に評価できるものであることが極めて重要です。まず売上とマーケティングの目標設定をおこないます。各KPIを選んだ理由とその情報をどう生かすかを理解します。データ源に留意することで、情報を将来のそれと比較することができます。
売上:売上の主要データ:新規顧客の一定期間内の売上額として設定した目標値;終了した取引数;反復売上収益を測ります。また、マイナス面としては、ショッピングカートの放棄数と返品商品数。これらをいかにして改善してビジネスモデルをより良くサポートし、収益増加につなげるかを分析します。
マーケティング: SEO (検索エンジン最適化) ランキング – 自分のウェブサイトコンテンツでキーワードを使えば使うほど、ウェブサイトが検索エンジンにおいて上位表示されやすくなります;特定の時間にマーケティングに費やした金額、実施したマーケティングキャンペーンと売上収益の相関性;リンクをフォローしてサイトに来た訪問者数 (クリック率)を測定します。
カスタマーサービス:照会・苦情など、顧客と企業間の各やり取りはサポートチケットとして知られています。特定の期間に処理するサポートチケット数;照会/苦情の処理に費やした時間;顧客満足度スコア;顧客維持を常に確認しなければなりません。例えば、顧客獲得にかかった費用よりも、顧客がより多い支払いをおこなったら、あなたにとって利益になります13。
オンラインショップの段階的設定方法
課題を終えて、計画の本格的な実現への確信が持てたら、ビジネスの立ち上げ前の最後のハードルはウェブサイトの設定です。小規模ビジネスのスタートアップに適したシンプルで経済的な方法は、オンラインウェブサイトビルダーから既製のプラットフォームを購入することです。用意された数あるテンプレートを効果的に使って、個々のビジネスのニーズに合わせてカスタマイズするだけです。設定段階ごとにガイドがあり、ビジネスの運営が始まったとき必要となるウェブサイト機能を導入します。それには、例えば支払い受取り、配送の体系化、訪れた顧客にフォローアップメッセージを送る自動マーケティング、アカウントの管理などがあります。
サイトをゼロからプログラミングしたりデベロッパーを雇ったりしたくない場合、オンラインウェブサイトビルダーが最もおすすめです。または、自社のチームの中に技術スキルがあるメンバーがいたら、シンプルなサイトのみでスタートし、そこから柔軟に対応していくのも良いでしょう。もし既にウェブページがあるならば、eコマース専用のプラットフォームを統合するのみという最小限の変更に抑える選択肢もあります14。あなたのビジネスのニーズとリゾースに最適なものがどれであっても、ウェブサイトの基礎は最初に設定しなければなりません。サイトの設定法に関してペイパルからのアドバイス:
- 買い物客が見つけられるようにネットショップに名前をつけます。既に実店舗があるならばOKです。もし無ければ、短い名前を付けると、覚えられやすくなります。
- ドメイン名。これはあなたのアドレスに添えるもので、com.sg や com.auがそれに該当します。国際的な展開を行う場合は、単に .comのみが良いでしょう。
- 入力が簡単なもの – 顧客の入力ミスをできるだけ避けます。
- 最も重要なものは、あなたと顧客の安全な取引を守れる安全な支払いシステムです。
- ページビルダーツールを使うと、プログラミング作業なしで自分のショップを作成したり更新するのに便利です。
- イメージ最適化ツール、ワンページチェックアウト、ショッピングカートリカバリーなどのツールを使って、より多くの売上コンバージョンに導きましょう。
- 配送業者と、ペイパルのような決済パートナーを使い、国内外での販売を開始します。
- 24時間年中無休のライブサポート15。
第一印象
訪問者はわずか0.05秒でウェブサイトに関する意見を形成します。訪問者の75%は、ウェブサイトのデザインに基づいて会社の信頼性を評価します16。言い換えれば、魅力的なランディングページが必要で、同様に、新規顧客も既存の顧客も引き付けるものでなければなりません。ブランドが際立ち、ページに訪れる人を温かく歓迎する雰囲気作りが大切です。あなたの会社について、商品についてとその特徴について、読み手を引き込む内容を作ります。訪問者があなたのサイトをクリックし次第、現在の商品の高品質な画像が見られるようにします。もし可能ならば、短い動画を加えるとウェブサイトの魅力が高まるでしょう。
決済プロセスを最適化
ペイパルの調査によると、5人に1人の顧客が、希望する決済方法が無かったためにカートを放棄しています17。PayPalチェックアウトはクレジットカード/デビットカード、また代替決済方法 (モバイルウォレットなど) に幅広く対応し、世界中で何百万人もの顧客によって使われています。選ばれる理由:
- 顧客がペイパルを使った決済を選べることは、決済時のコンバージョン向上につながります。
- もし顧客がペイパルアカウントを持っていなければ、単にデビットカードまたはクレジットカードを使って支払いをおこなえます。
- ペイパルは世界中で100を超える通貨に対応しており、国際展開するビジネスの通貨換算の手間を取り除きます。
PayPalチェックアウトの設定はシンプルです。アカウントをオンラインで設定したら、ウェブサイトデザインの中に統合させることもできます。顧客の支払いは、お客様のアカウントに 入金され、それを自分の銀行口座に送金したり、オンラインで使ったりできます。
さらに。売り手は、決済の「Smart Payment Button」機能により、決済ページ上の支払いボタンをカスタマイズするための様々な方法が使えます。PayPalチェックアウトボタンだけではなく、ボタンは横にも縦にもレイアウトでき、それら表示される言語は。顧客がモバイルから決済をおこなう際に、システムが希望の決済方法を識別し、顧客は自動的にスピード決済のオプションに導かれます。PayPalチェックアウトをウェブサイトに統合する方法を学んで、初売上の祝福に備えましょう!
出典:
1 OECD, https://www.oecd.org/coronavirus/policy-responses/connecting-businesses-and-consumers-during-covid-19-trade-in-parcels-d18de131/, July 2020.
2 Shopify, https://www.shopify.com.sg/blog/social-media-marketing-strategy#audience, March 2018.
3 Forbes, https://www.forbes.com/sites/theyec/2020/02/03/why-every-business-needs-a-website/, February 2020.
4 Smallbusiness.co.uk, https://smallbusiness.co.uk/get-business-online-2547620/, May 2019.
5 PayPal, https://www.paypal.com/jp/brc/article/start-your-ecommerce-website.
6 The Balance Small Business, https://www.thebalancesmb.com/how-to-start-an-online-business-2531862#10-other-business-considerations, February 2019.
7 Shopify, https://www.shopify.com.sg/blog/social-media-marketing-strategy#audience, March 2018.
8 Shopify, https://www.shopify.com.sg/blog/social-media-marketing-strategy#audience, March 2018.
9 Indeed, https://www.indeed.com/career-advice/career-development/parts-to-a-business-plan.
10 Entrepreneur Europe, https://www.entrepreneur.com/article/38308.
11 MV Organizing, https://www.mvorganizing.org/what-are-the-3-main-purposes-of-a-business-plan/, May 2021.
12 Shopify, https://www.shopify.com.sg/blog/social-media-marketing-strategy#audience, March 2018.
13 G2, https://www.g2.com/articles/kpi-key-performance-indicator.
14 Fresh Egg, https://www.freshegg.co.uk/blog/web-development/getting-started-with-eCommerce.
15 PayPal, https://www.paypal.com/uk/brc/article/How-to-quickly-create-your-first-online-store.
16 Forbes, https://www.forbes.com/sites/forbestechcouncil/2018/04/24/the-four-web-design-trends-businesses-should-actually-care-about/, April 2018.
17 PayPal, https://www.paypal.com/stories/us/paypal-mcommerce-study-mobile-trust-social-buying-top-of-mind.
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