サイトを更新して売上げを増やすための5つのポイント
ユーザーエクスペリエンス(UX)は、ウェブサイトのナビゲーション、製品の検索、最終的に購入を完了するプロセスに影響を与えます。買い手にとってかんたんに素早く利用でき、楽しめるショッピングであれば、競合他社のサイトではなく、あなたのサイトから購入するチャンスが高まります。逆に言えば、UXが使いづらく、混乱を招くような場合、ユーザーは別のサイトへ移ってしまいます。
UXを改善するには多くのリソースを必要とする場合もありますが、簡単に導入できる5つの改善方法があります。多くの業種において成果が表れている方法です。
1. より具体的で目を引くCTA(Call To Action)設計を行う
ページの上部に表示されるスクロールダウンをする必要のないコンテンツは、スクロールダウンした後に表示されるコンテンツに比べて84%も多く閲覧されています。1 ホームページを簡単に見直して、CTAが下のほうに隠されていないか確認してみましょう。もし下の方にある場合は、ユーザーが最初に見るページのトップに移動しましょう。CTAをページの上下両方に表示することで、スクロールダウンしながらユーザーの目に付くようにすることもできます。
CTAがユーザーの注目を引くように工夫することもできます。フォントのサイズや色などを変えて、どのCTAが最もユーザーのクリックに結び付くか試してみましょう。
「色でユーザーの反応が変わるのかどうか疑問に思ったので、メインのランディングページの色と対照的な色をCTAに選びました」と、英国を拠点とするオンラインドラッグストアDr Felixの創業者サム・マリック氏は言う。「簡単に導入できただけでなく、コンバージョンが上昇し、さらにより多くの顧客がCTAをクリックすることでメインランディングページ以外もクリックするようになりました。」
2. 商品を見つけやすくする
優れたUXには、買い手が探している商品にできる限り早い段階で出会えるような仕組みになっています。「商品をクリックしてそれが探していたものではないことがわかると、ユーザーは不満を感じ、直帰率が高まります」と自動車ウェブサイトLeaseFetcher.comのシニアUXデザイナー、ケビン・スチュワート氏は言う。
フィルターを加えることで検索を素早く効率的にすることができ、「LeaseFetcherでは、様々な商品検索フィルターを加えています。例えば燃費、ドア数、ギア、評価、人気度、燃料タイプといった内容です。これにより買い手は自分が求める車を特定して探すことができます。」とスチュワート氏は言う。「新たなフィルターを導入して以来、車のページの直帰率が明らかに減少したほか、サイト全体を通じた離脱率も大幅に減少しました。」
商品フィルターの変更の他に、商品カテゴリー名の付け方についても見てみましょう。わかりやすい名称をカテゴリー名に付けているでしょうか?あなたのウェブサイトを訪れる大半の買い手は、必要な情報を探す際にどこをクリックするべきか、すぐにわかると思いますか?少しでも疑問を感じるなら、ユーザーのフィードバックを得るために、UserTesting.comのようなプラットフォームでウェブサイトを試してみましょう。
3. 決済手続きを簡単にする
素早く簡単に決済をできるようにすると、買い手は手続きに頭を悩ませることがなくなり、決済完了率が高くなります。まず、買い手の支払い手続きが完了しない潜在的な理由について検討してみましょう。
「支払い手続きの完了に手間取ったお客さまから、オートフィル機能で住所が認識されなかったというフィードバックがありました。」と眼鏡販売店TheraSpacsのマーケティング部長、グレッグ・ブロック氏は言う。「私たちはオートフィル機能を削除し、その影響を調べてみることにしました。その結果、変更後4週間で決済ページのコンバージョン率が12%改善していることがわかりました。」
お客様の支払い方法のひとつとしてペイパルチェックアウトのような簡単なオプションを加えることで、お届け先の住所を記入する手間を省くことができます。「ペイパルアカウントに登録されているお客さまの商品送付先と請求書の送付先住所を利用できるようにすることで、私たちのサイトで同じ情報を再入力する必要がなくなり、決済の手続き全体が確実に早まり簡単に支払いを完了することができます。」とホームリフォーム業VictoriaPlum.comのSEO部長アンディー・ハリデー氏は言う。
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4. フォントを大きくする
当たり前ですが、ユーザーにとって情報が読みづらい場合、売り上げが減ることになります。専門家によると、ウェブサイトの利便性を高めるために推奨されるフォントサイズは最低16ピクセル2で、フォントが大きいほど、読みやすさと読み手の理解力が高まります。3 そのため、サーチエンジンでは通常、このサイズに近いフォントがデフォルトとして使用されています。幸いなことに、ランディングページのフォントサイズはすぐに変更でき、費用もあまりかかりません。
5. 分析情報を利用しウェブサイトをカスタマイズする
Googleアナリティクスなどのツールを使用して、ウェブサイトにアクセスしているユーザー層とトラフィックソースを調査します。「当社のウェブサイト訪問者の約70%はスマートフォンからアクセスしていることがわかりました。」とDr Felixのマリック氏は言う。「そこで、優先事項としてモバイル用の新しいメニューを作成し、モバイルユーザー向けにサイトを最適化したところ、結果的に売り上げ増につながりました。」Google アナリティクスの使い方は簡単です。アカウントを開設し、収集したいデータにパラメータを設定します。そしてウェブサイトまたはスマートフォンのアプリに追跡コードを加えます。これは小規模事業者の場合、無料で利用することができます。
ウェブサイトアクセス後の顧客の行動をさらに詳しく調べるには、Hotjar、Crazy Egg、Inspectletなどのツールを試してください。こうしたプラットフォームでは、買い手のセッションを記録し、分析結果をわかりやすいヒートマップとして表示します。これにより、買い手がスクロールやクリックした場所や、注目した場所を把握することができます。
顧客について一通りの知識を得たら、それに基づいて対応します。「顧客データを活用するには、A/Bテストを使うといいでしょう。」と衣料品小売店INTO THE AMのデジタル部長ダレン・シュレヤー氏は言う。「2種類のウェブページを比較することができれば、どちらが優れた機能を備えているかがわかります。常にテストを行い、最適化を続けることで最終的により優れたユーザーエクスペリエンスを実現することができます。」 優れたユーザーエクスペリエンスは顧客の行動を促進します。
Eコーマスにおいて成功を収めている企業は、ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを最適化するのに多くの時間や費用は必要ないと語っています。顧客の閲覧ルートを改善するために、スタイルをほんの少し変えてみたり、コードを1行追加して顧客データを収集したりすることで、売り上げ増加や、登録者数増、ダウンロード数のアップなどの大きな変化が現れる可能性があります。
1出典:Nielsen Norman Group、「The Fold Manifesto: Why the Page Fold Still Matters(ファーストビューが大切な理由)」2015年2月1日
2出典:Learn UI Design Blog、「The Responsive Website Font Size Guidelines(ウェブサイトの利便性を高めるフォントサイズに関するガイドライン)」2018年4月23日
3出典:「Make It Big! The Effect of Font Size and Line Spacing on Online Readability(もっと大きく!フォントサイズと行間サイズがオンラインでの読みやすさに与える影響)」2016年5月
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